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宗教法人

空き家対策の一環として、非課税で寄進

個人が法人へ無償で土地を譲渡した場合、租税回避目的での無償譲渡である場合も多いので、市場価格での取引があったものとみなして算出される譲渡所得税が課されます。
しかし、ほんとうに公益のために土地を寄附しようとする場合にも税がかかってしまうのでは不都合だろうということで、一定要件のもと、この譲渡所得税を非課税にするのが、「租税特別措置法第40条第1項の承認申請」です。

 

この承認申請。従来は、

・責任役員6人以上
・評議員会の設置
・それぞれの役員のうち、親族等が1/3を超えてはダメ

という要件がありました。

宗教法人法は責任役員を「3人以上」としていますから、町なかにあるほとんどのお寺は、責任役員が3人の小規模運営です。
従来、土地等を非課税で寄進してもらうためには、↑の箇条書きの要件を揃え、規則変更をするという大きな手続きが必要でした。また要件を満たさなくなった場合はあとからでも課税されるので、あとから規模をまた縮小することもできません。

お寺の責任役員や評議員になろうというかたはご高齢のかたも多く、病気等で任期途中での交代や、亡くなる場合もあり、人数をあまり増やしては手続きが煩雑になるばかりです。そのため従来は、要件を満たす大規模な法人にしてまで寄進を受けなくてもいい… というお寺が多かったと思います。

責任役員3人のままでも、〝関係者以外〟からの寄進なら非課税に!

ところが、空き家対策の一環と思われますが、この春、非課税になる要件が拡充されました。

●詳しくは、税務署発行のこちらのパンフレットをご覧ください。

このパンフレットは、「その法人の役員など一定の人以外の人が、土地、建物などの財産を寄附した場合」の話です。責任役員や世話人およびその親族「ではない人」からの寄進であれば、パンフレット2ページ目以降にある「要件1~4」を満たすだけで承認特例の対象となるので、責任役員の数を増やしたりしなくても非課税の承認特例を受けられるようになったということです。

墓を継ぐ甥や姪はみな都会へ出て行ってしまったし、自分には子どもがないから家土地も使うものがいない。だったら、最後の看取りを住職にお願いして、お墓へ入れていただいたあとは、お礼として自宅の土地を寺へ寄進したい

なんていう案件が、これからは多数出てくると推察されます。

 

拙著『聖の社会学』(イースト新書)でも、お寺が死後事務の受け皿となることの重要性について述べています。
これからは、お墓を売りっぱなしではなく、契約した人が病気になったり認知症になったりしたら世話をできるようなお寺が増えてこなければならないと思います。

そのようなお寺には、地域のかたからの土地の寄進も相次ぐでしょう。
農地解放でとりあげられた土地は、聖の精神でとりもどすことが可能です。

墓地を返還するときは、撤去工事をして更地にして返還します。

その工事費用の相場は、1坪あたり10~15万円といわれます。
お墓の1坪は半畳なので、ふつう程度の広さで20~30万円かかることが多く、少し大きめの墓地であれば40~50万になることもあります。 続きを読む

お寺との関係は特段悪くないけれど、都市部に住む子どもたちが墓参しやすいように、納骨堂を契約してくれたから、故郷の墓は撤去(墓じまい)したい。

というご相談が増えています。でも、ちょっと待ってください!  続きを読む

永代供養墓などの契約時に交付する「使用承諾書」や「契約書」に、収入印紙は貼るべきかどうかとのお問合せがありました。国税庁の質疑応答事例(下記引用)によれば、「契約書には収入印紙が必要で、領収書にはいらない」というのが正解となっています。
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