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相続と遺言

空き家対策の一環で、「法定相続情報証明制度」がスタート

煩雑な相続手続きが放置され、名義人が故人のままでは売買も賃貸借もできない!――それが都市部における空き家問題の一因であるとして、法務省は「法定相続情報証明制度」を先月末から開始しました。

具体的には、これまでは、収集した戸籍一式(故人の生まれてから亡くなるまでの戸籍一式。きょうだい相続の場合は祖父母の死亡が確認できる戸籍まで必要)を法務局に持参して不動産の名義変更登記をおこない、原本還付してもらって同じ一式をA銀行へ持っていって口座解約手続きをおこない、ここでまた原本還付してもらってB銀行へ持っていって口座解約手続き……というように、分厚い戸籍一式をあちこちへ持ちまわる必要がありました。

今回の証明制度により、法務局が、誰が法定相続人であるかの証明書、すなわち「法定相続情報一覧図の写し」を複数枚発行してくれるようになりました。これによって、A銀行とB銀行とC証券会社と生命保険会社での手続きを、同時並行で一気に進めることが可能になったのです。

※詳しいイメージは、こちらの法務局パンフレットをご覧ください。

ここがポイント➡これまでの相続手続きでは、数ヵ月の時間と1通750円(現在戸籍のみ450円)の手数料をかけて収集した膨大な戸籍の束を、何ヵ所にも持ち運ばなければならなかったところ、1ヵ所の法務局へ持ち込むだけで、あとは紙一枚を持ち運べば済むようになりました!

煩雑な「戸籍収集」
「法定相続情報一覧図の写し」交付の申し出は、
行政書士へ

法定相続証明制度は、相続財産に不動産がなく、法務局での名義変更登記が必要ない場面でも、活用することができます。

法定相続情報一覧図の写し(=誰が法定相続人であるかの証明書)をもらうためには、今まで通り、法定相続人が誰であるのかを確認するための戸籍収集が先に必要となります。それに加え、「法定相続情報一覧図」(相続関係説明図と呼ばれるものを、法務省指定のフォームで作成したもの)の作成も必要となります。

これらの手続きは、行政書士にも依頼することができます。

 

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遺産分割協議がやっと調ったので登記をしようとしたら、法務局の人から、「一度、共有で相続登記してしまったあと、持ち分を変更登記したら、兄弟間贈与なので贈与税がかかるのでは?」と言われてしまいました。
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基本的にはおっしゃるとおりです。
しかし、まったく問題がないわけではありません。
相続開始後、被相続人(ご主人)の生まれてから亡くなるまでのすべての戸籍を郵送で取り寄せたのち、家庭裁判所に赴いて「検認」を受けなければ、銀行口座や不動産の名義変更ができません。
戸籍を集め終え検認を受けるまでに、たいていは数ヶ月かかりますので、奥さまの心理的負担や労力を考え、公正証書遺言にされることもご検討なさるとよいでしょう。
また、稀な例ですが、ご主人が自分には兄弟がないと信じていらしたところ、ご主人が成人されたのちに、ご両親が、知人の子が遺児になっていたのを見かねて養子にしておられ、戸籍を取得してみるとじつはご兄弟があったという事例も。
ご兄弟には遺留分がありませんので、その場合でも遺言書があれば、奥さまに全財産を相続させることは可能です。
ただし、奥さまへの相続で相続税がかからないのは、「ご自身の法定相続分の範囲内、もしくは1億6千万円まで」です(平成27年3月現在)。
奥さまの法定相続分が3/4、残り1/4はご兄弟の法定相続分ということになりますと、遺産額によっては、1/4に対しては相続税がかかることになります。

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法定相続人が数名で仲もよく、「不動産は兄へ、預貯金は弟へ」などシンプルな内容の相続であれば、ネットで検索したひな形に従って作成しても手続きがスムーズにできる場合もあります。

しかし、いざ不動産の名義変更登記をしようと法務局へ行ってみたら、 続きを読む