スマートな隠居を、あらゆる世代へ

●法定相続人が1人のケース

ご相談事例のなかで、「法定相続人が一人だけ」というケースが目立って増えてきました。
たとえば、生涯独身でお子さんがなく、両親はすでに他界。法定相続人が、大人になってほとんど交流していないきょうだい一人だけ、といった場合です。
こうした場合に、そのきょうだいよりも、世話になったどなたか(個人あるいは法人)に財産を遺贈したい、という公正証書遺言を作成したとして、その通りに活かされるでしょうか。
専門職の執行者をつけておけば問題ない、と通例は言われます。
しかし、法定相続人がお一人ですから、戸籍謄本等を集め、唯一の相続人であることを証明すれば、執行者が本人の死亡を知るより早く(あるいは遺言の存在を知らないまま)、ごきょうだいが名義変更登記を行ってしまう可能性はあります。

こうした場合、執行者が裁判所に申し出て、名義変更登記等の無効を訴えるためには、それなりの費用もかかります。
資産が十分にあり、ごきょうだいが資産をいかにも浪費すると見受けられるような場合、執行者は法的措置を取るでしょう。
が、裁判の費用を考えたらマイナスもしくは自身の報酬が目減りしてしまうような場合、ごきょうだい名義のままになることも、実務上は、あるうるのではないかと考えられます。

家族信託は、信託銀行の遺言信託とはまったく別の話

これを避けるため、信託公正証書を作成する方法があります。銀行の遺言信託(=公正証書遺言を作って、銀行の関係者が遺言執行者に就任するもの) とはまったく異なる、民事信託の制度です。
信託された財産は相続財産から切り離されますので、たとえ唯一の法定相続人が「遺言はありません」として相続手続きを進めようとしても、信託された資産を自由に処分することはできません。
信託法は平成18年に大きく改正されました。
おひとりさま時代に対応すべく改正されたのですが、活用法はまだあまり知られておらず、利用もひろまっていません。
信託や成年後見の利用をもっとも熱心に研究しているのは、不動産会社と組んで高齢者の資産を巻き上げようとする闇のビジネス関係者であったりさえするという、怖いニュースもあります。
東京新聞ニュース

「成年後見制度」を暴力団が狙っている

組織力を求めるなら、永代供養契約している宗教法人との死後事務委任契約や、家族信託(=家族のための民事信託)契約が安心

業者のほうが安心、組織のほうが安心、と思っていらっしゃるかたに私がおすすめしたいのは、安心して最期を預けられる寺社をご自身で見つけていただき、生前から法話会などの催しにもよく参加され、納得が行ったら、その宗教法人(公益法人)と死後事務委任契約を結んでいただくことです。
誰しも、何歳まで長らえるのか、病気等でどのくらい財産が使い減りするのかわからないのです。
永代供養墓を契約した宗教法人であれば、「たくさん残ったら、友人知人がお参りに来る十三回忌くらいまではお願いしたいわ。でも、いくら以下ならすぐに合葬でお願いします」など、柔軟性を持たせた死後事務委任契約が可能だからです。

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